ぶーぶー

珍しい。

僕は今日も車に乗っている。

 

お家で、「今からぶーぶーだよ」ってしろさんが言うもんだから、僕ははしゃいだ。

何度も言うから、何度もジャンプした。

早く行こうよ!

 

・・・そのわりにはまだお家にいる。

ぬか喜びさせやがって!

 

あ、本当に出発だ!

じぃじもいる。あの紺色のバックには僕の大好きなササミのおやつが入っている。

きっとじぃじは今日もササミをくれる。

やったね。

 

僕、しろさん、薫さん、じぃじ。

今日はばぁばは居ないんだな。

 

どこに行くのかは知らない。

お外を見ていよう。

風がとっても気持いい。

 

よくわからないところで、僕はお外を歩いたり何歳?って聞かれたりしながら

愛想を振りまいておいた。

薫さんとしろさんに抱っこしてもらって。

抱っこはいい。

温かいんだ。僕のことが大切で大好きなんだなと伝わるんだ。

抱っこはいい。

 

6キロに太った僕は重いらしく、交互に抱っこされる。

交互でもいい。

抱っこはいい。

 

帰ってから三人は美味しそうな匂いのまあるいものを食べていた。

お昼間からビールも飲んでいるようだった。

 

「眠い、もう眠い」

しろさんだ。始まった。しろさんはすーぐ眠くなる。

 

僕としろさんと薫さんはじぃじにバイバイをしてお家に帰った。

 

しろさんは、寝た。

僕も、寝た。

しろさん、こうやって一緒に寝ていよう。

ロングスリーパーなんて気にしないで、僕と一緒に寝ていようね。