トリミング
今日はトリミングの日。
僕は、「外面がよく犬なのに猫かぶってる」って、しろさんは言う。
そうなのかな。
確かに僕はしろさん達以外の人にはおすましさんしてニコニコしているかも。
この人苦手だなって人でも、一応ニコニコしている。
僕の処世術だ。
みんな、僕を「かわいいねぇ」って言うから。
僕は”かわいい僕”として存在するんだ。
そんな僕のトリミング。
大変なんだ。
好きなお姉さんの時はまだいい。
だけどね、苦手なお姉さんの時、僕はもう、もう、すんごく疲れるんだ。
苦手だからって、失礼な態度をとる訳にはいかないでしょう。
いい子にいい子に、可愛くいるんだ。
あー、疲れる。
今日はというと・・・。
まぁまぁだったな。
ばぁばがお迎えに来た。
良かった。
ばぁばぁ~。早く抱っこしてよ~。
やっぱり家族が一番だよ。
いつもいい子にしなくてもいい。
文句だって言える。
喧嘩だってできる。
それでも大好き。
それが家族だ。
僕は家族が大好きだよ。
僕は人間みたいって言われる。
僕は人間でもいい。犬でもいい。なんでもいいんだ。
僕は、しろさんの家族なんだ。
家族なら、いいんだ。
僕には長いふわふわのしっぽがあって、しろさんにも薫さんにも、じぃじにも、もちろんばぁばにも、長いふわふわのしっぽは無い。
だから、やっぱり僕は人間ではないのかもしれない。
もう一度言う。
みんなの家族なら、それでいい!